ウェアラブルの未来は?「We Are Wearables」のCES振り返りイベントに参加してきた!


どうも、ウェアラブルデバイスをこよなく愛すDoga(@DogadogaTv)です。




先日、「We Are Wearables」というウェアラブルデバイスをこよなく愛する人たちのコミュニティのイベントに参加してきました。

そもそもこのWe Are Wearablesというコミュニティはトロント、シカゴ、オタワ、モントリオールを中心に広がっている120,000人を超える巨大コミュニティです。トロントではMeetup.comを通して誰でも参加できます。

毎年定期的に本コミュニティのイベントが開催されており、今回のイベントはその中でもスタートアップ企業、他社協賛を得て開催されるかなり大規模なイベントなのです。

そこで本日は僕が参加した本イベントのレポートと、ウェアラブルデバイスについての僕の考えについてまとめてみました。

 

本イベントのテーマとは?

そもそも本イベントのテーマについて語る前に触れなくてはいけないのが、同じく先日アメリカのラスベガスで行われた電化製品の特大見本市CES(Consumer Electoronics Show) 2017についてでしょう。

CESでは世界各国のテクノロジー・メーカーが集い、自社の最新製品の紹介/発表をします。Tech好きであれば知らない人はいないのでは?というくらいに大きな祭典です。

多くのTech系メディアが本イベントに参加し、記事やコンテンツを作っているので、本イベントについておそらく日本にいる人たちもどこかで必ず目にしているはずです。

僕もこの時期はYouTubeや海外ニュース記事をチェックして最新技術について率先して情報を得るようにしています。

それでは本題に戻りましょう。もちろんそのCESで今回様々なウェアラブルデバイスが発表されました。

今回僕が参加した「We Are Wearable」のイベントは「CESに参加したTechライターがCESを振り返り、Techライター目線で改めてウェアラブルの未来を考察しよう」というものだったのです。

これは「自称」Techライターの僕も参加しないわけには行きません。ということで行ってきましたよ。

入場無料+ドリンク、食べ物無料!

Meetup.com上でイベントの予約をすれば入場料は無料です。会場はAirbnbや、Etsyのような様々なスタートアップ企業のオフィスが収容されているMaRS Discovery District内にあるイベント向けの大きな一室でした。

面白かったのが、会場前でトロントのTech企業がブースを出して製品デモを行っていたことです。イベントが始まる前に各ブースで各社の最新製品の説明を聞くことができるのです。ちなみに実際に今年のCESに参加した企業もありましたよ。

エスカレーターを降りて地下1階に会場がありました
NEXというモントリオールにあるスタートアップ企業のウェアラブルデバイス

入場が無料なだけでなく、なんと無料でピザやお酒も提供していることには驚きました。Pizza Pizzaが協賛しているようです。夕食を抜いてきていたので僕もピザとワインを何杯か頂きました。

みんなピザやお酒を楽しみながら製品の話を聞いたり、人と話をしてイベントが始まるのを待っています。

待っている間も大変素敵な雰囲気が流れていました。

どの会社の製品もなかなか画期的で面白かったですね。例えば以下の製品は身体に障がいを持つ方でも簡単にiPhoneやiPadのようなデバイスを操作できるようにしてくれるデバイス。

 

イベントの大まかな流れ

イベント開始の時間がやってくると司会者がやってきました。ここで本イベントの協賛や、登壇者、本コミュニティについての紹介などが行われました。

アジェンダは以下です。

  1. 「2017年のウェアラブル技術の12の予測」Tom Emrich – Partner, Super Ventures and Founder, We Are Wearables
  2. 「2017年のウェアラブルとその先に見えるもの」– Manish Nargas, Research Analyst, Consumer and Mobile Research / Wearable Technology, IDC Canada
  3. 「Techジャーナリスト登壇、CES振り返り」– Tech Journalists chat CES (Panel)
  4. 製品紹介プレゼン①「Nex – 世界初のカスタマイズ可能なウェアラブルバンド」– Adam Adelman, CEO & Founder, Mighty Cast
  5. 製品紹介プレゼン②「Smith Lowdown Focus- 集中を促すサングラス」Lowdown Focus mpowered by Muse – Graeme Moffat, VP of Scientific & Regulatory Affairs
  6. ネットワーキング、雑談

各セクションについて簡単にまとめていきます。

1.「2017年のウェアラブル技術の12の予測」

ここでは年明けにMobilesyrupで投稿された「2017年のウェアラブル市場の12の予測(原題:12 Wearables predictions for 2017)」を司会者が所感とともに紹介しました。僕は既に記事を読んでいたのですが、良い復習になりましたね。

ちなみに12の予測内容は以下です。

  1. ウェアラブルデバイスがAIと融合を果たす
  2. 2017年はヘアラブル(Hearable:アップルのAirPodsイヤフォンのような耳に装着するスマートデバイス群)
  3. ネットに繋がったメガネが再登場、かつメインストリームに躍り出る
  4. Pebbleを獲得したFitbitが引き続きウェアラブルの領域で仕掛けてくる
  5. ディスニーのマジックバンドのようなRFID搭載のバンドがテーマパークを観光やライブイベント会場に変える
  6. スマートウォッチが劣勢の時計メーカーを駆逐するようになるも、それ以上の拡大は見込めない
  7. モバイル(携帯電話)がARという分野に大きな旋風を巻き起こす
  8. スマートメガネが一般消費者向けではなく公式に業務用・企業用として採用される
  9. 「ゲームセンター」がVR技術によって再び舞い戻ってくる
  10. モバイルVRは最新スマフォとビデオ(特にポルノ…)によって躍進する
  11. スポーツアパレル企業がスマートシューズに始まる「スマート衣服」を作るようになる
  12. モバイル5G技術とバッテリーライフのさらなる向上

2.「2017年のウェアラブルとその先に見えるもの」

「ウェアラブルデバイス」という製品カテゴリーの定義を再度おさらいしたのち、IDCの集めたデータを基にウェアラブルデバイスを現在利用している人々の層や、今後どのような成長曲線を見せていくのか分析したレポートです。個人的にはこのパートは大変興味深かったです。

やはりウェアラブルデバイスは値段の割に十分な価値が提供されていないというのが現実のようです。

そして面白いのが、スマートウォッチ、フィットネスバンド利用者のうち90%が満足しているのに、今使っているスマートウォッチやフィットネスバンドが壊れたらもう一度買い替えたいと思っている人はわずか42%しかいないということ。(僕は壊れてもないのに2回買い替えたな…)

とても興味深いデータでした。

3.「Techジャーナリスト登壇、CES振り返り」

ここではTechジャーナリスト、ライターがCESに参加して興味を持った、印象に残っている製品について共有し合うセッションです。

進行役の司会者が質問を出して各々が自由に意見を出し合うパネルディスカッション形式でした。各ライターの好みが別れて面白かったのですが、ちょっとコメントがありきたりな感じもあったかなという感想を僕は持ちました。

登壇者は次の節で紹介しますね。

4.製品紹介プレゼン①「Nex – 世界初のカスタマイズ可能なウェアラブルバンド」

Nexというモントリオールに拠点を置く企業が開発した世界初のカスタマイズ可能なウェアラブルバンドの紹介プレゼンでした。

本ウェアラブルバンドの特徴は、バンドのモニター部分が5つのセクションに分かれており、そのセクションの機能をユーザー自身で自由に割り当てることができるという点です。

Nex公式HPより

一つのことには飽き足らずマルチに色々なことを楽しみたい、自由に自分の個性を表現したいという欲求の高いミレニアル世代をターゲットにした製品だそうです。

5.製品紹介プレゼン②「Smith Lowdown Focus- 集中を促すサングラス」

次はトロントを拠点に瞑想(メディテーション)や集中を促すアプリ、デバイスを開発しているMuseの新製品「Smith Lowdonw Focusサングラス」についての発表プレゼンです。

本スマートサングラスの外見は全くメカメカしくなく、本当に一般的なサングラスと変わりません。ただこのサングラスのセンサーが我々の集中力を感知し、現在の精神状態を教えてくれるのです。

スタイリッシュに至ることころで集中力を高められることを売りにしているようです。特にアスリートをターゲットにしている印象でしたね。紹介記事を読みたい方は別メディアのこちら

最後にその日が司会者の誕生日だったようで、会場にいるみんなでハッピーバースデーの歌を歌って終わりました。

 

参加したTechライターのそうそうたる顔ぶれ

今回登壇したTechライター/ジャーナリストはそうそうたる面々でした。

• Darrell Etherington - TechCrunch
• Amanda Cosco - Electric Runway / Wareable
• Patrick O'Rourke - MobileSyrup
• Josh McConnell - National Post / Financial Post
• Daniel Bader - Android Central
• Casie Stewart - This Is My Life  
• Moderated by Tom Emrich - BetaKit/MobileSyrup 

特に僕はいつもAndroid CentralやBetakit、MobileSyrupの記事にはお世話になっているため、今回それらメディアのライターが来られているということで大変楽しみにしていたのです。

また今回を通して魅力的なコンテンツを配信しているTechライター、ブロガーを新たに知ることもできてそれだけでも得るものあったかなと思いました。もちろんすぐに彼らのTwitterアカウントをフォローすることに。

 

僕が考える今後のウェアラブルの未来

ということで、以上がイベントについてです。

肝心のトーク・セッションは思っていた程新しい学びがあったわけではなかったのですが、本イベントに参加して改めて自分自身でウェアラブルについて考える機会を得ましたのでちょっとここで僕の考えを整理したいと思います。

ウェアラブルデバイスの必要性

まずそもそもウェアラブルデバイス(特にスマートウォッチ、バンド系)について。ウェアラブルと言っても、スポーツバンド、スマートウォッチ、フィットネストラッカー、などなど様々なデバイスが存在します。

ただウェアラブルデバイスはまだスマフォのように誰にとっても必要なデバイス群ではないのが現実です。その背後には、スマフォが十分豊富な機能を提供してくれているのに、わざわざ追加でデバイスを身につける必要性が見当たらないからです。特にスマートウォッチなどは良い例でしょう。これについてはイベントでも触れられました。

実際に僕もアップルウォッチを使っている今、よく使う機能といえば通知や天気予報の確認、タイマー設定程度で、「これがあるから生活変わった!」というほどのインパクトをまだ受けていないのが正直な感想です。

一般の時計に戻すと通知機能を腕でちらっと確認できないことに不自由さを覚える自分がいることに気付きます。

ただこの「不自由さ」というのは、習慣と化してしまっていることからやってきているに過ぎず、「本当になくてはいけないのか?」という本質的な質問は論破できません。そもそもスマフォがほぼ必要な機能を提供しており、常に近くにあるから尚更です。

つまり「習慣=必要」は必ずしも成立しません。習慣になっているけど、それは必ずしも必要だから習慣になっているのではないということです。




ウェアラブルデバイスの価値とは?

ウェアラブルの世界では、何でもできてしまうスマフォがある以上、比較基準は常にスマフォになります。

するとスマフォでできることをどれだけウェアラブルデバイスでできるようになってもそれはは0にしかなりません。+(プラス)価値を作らなくてはいけないのです。

この新しいプラスの価値が生まれるような使い方がされない限りウェアラブルに未来はないと思います。フィットネスバンドの方がスマートウォッチより評価されているのはそれが理由だと思います。

「ヘルスケア」というように用途が絞られていて、スマフォではできないようなことを可能にしてくれる、もしくは効率を上げてくれるからです。スマフォで心拍数を測ることはできませんもんね。

だからこそフィットネスバンドと時計の間にあってかつ複数の機能が詰め込まれたスマートウォッチは使用用途が定まらず中途半端な位置付けにあるのです。

IoTデバイスとの連携がラストチャンス?

その点で僕は今後ウェアラブルの未来は、ホームデバイスや、ヒアラブル、そして新たなIoTデバイス群との親和性から生まれる価値にかかっているのでは?と予測しています。

今後身の周りにあるあらゆるものがインターネットに繋がるIoT時代となります。すると何か行動をする際に「いちいち考えることなく、いかに自然に行えるか」というシームレスさが大切になる時代になるはずです。

その時に身近なところに装着されているウェアラブルデバイスは、+1は作れないけども、+0.1や+0.2という小数のプラス価値なら作れる可能性があるのではと思うのです。

例えばPhilips Hueのようなスマート照明があっても、結局自分の手でスイッチ押した方が早いと思われてしまっては意味がありませんよね。その時にスマートウォッチに内蔵されている特殊なチップか何かが照明器具の半径数メートル内で反応して自動的に照明を点灯してくれるようになったり。

これならいちいちスイッチを押すということを考える必要すらなくなります。(今はモーションセンサーという別デバイスが販売されていますが)

もしくはフィットネスバンドから得られる詳細な健康データを元に、Goole HomeやAlexaというホームデバイスが生活習慣についてのアドバイスを定期的に声で自動で提供してくれるようになったり。今はわざわざアプリを立ち上げて確認していますよね。

こういうメインストリームではなく、ちょっと痒いところに手が届くくらいの方がウェアラブルにはちょうど良いのかもしれません。

スマフォの便利さと闘おうとすると勝ち目はありません。おそらく今後もスマフォはあらゆるスマートデバイスの母艦的存在であり続けるでしょう。その時にスマートウォッチはちょっとお手伝いをするデバイス、「小道具」くらいのポジションしか獲得し得ないのだと思います。

 

以上、長くなってしまいましたが「We Are Wearables」のイベントレポと、月並みかもしれませんが僕が考えるウェアラブルの未来についてでした!イベントからは良い刺激をもらい、参加してよかったと思っています。

引き続き僕のスマートデバイスへの飽くなき探求は続きそうです。

 

Doga

 

 

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で