※English version is here.
どうも、完全無線イヤホンことAirPodsを愛用しているDoga(@DogadogaTv)です。
一度完全無線イヤホンを使い始めると、快適すぎるあまり有線にはもう戻れなくなってしまいますよね。それくらい魅力的な完全無線イヤホンですが、AirPodsの登場以降、大変多くのメーカーから類似品が販売されているのも事実。
特に、KickstarterやIndiegogoといったクラウドファンディング系サービスでは本当によく見かけます。もちろん、それらの質もピンキリで、見た瞬間に「あぁデザインを売りにしているだけなんだろうな…」と思ってしまうものも少なくありません。
なぜなら、最近はとにかく「完全無線であれば良い」というようなある種のトレンドが起きているように感じるからです。そのため、音質や使い勝手よりも「完全無線で、なんだかカッコいい」だけのイヤホンが出回っています。
実は先日香港のGEPという会社が手がける「C+E1」イヤホンをレビュー用の試供品としていただきました。そして、誠に失礼ながら、最初はどうせ上記の類と同じだろうなとも思っていたのですが、実際に使ってみると予想外にレベルが高かった…。
C+E1は先日Kickstarterでキャンペーンを開始したばかりの製品で、現時点ですでに出資金額の80%に到達している勢いのあるイヤホンです。
ということで、本日はこの発売前の完全無線イヤホン「C+E1」を約1週間ほど使ってみた感想を皆さんに共有したいと思います!
「C+E1」イヤホンとは?

まず、簡単にこの「C+E1」というイヤホンについて紹介させてもらいます。C+E1は、専用ケースで充電して使える完全無線イヤホン(EarBuds)です。基本的な位置付けとしては、Apple(アップル)のAirPodsを想像してもらえれば大きなズレはありません。
安価で高音質、ハイセンスで使い勝手にも優れた完全無線イヤホンの開発を目指して生まれたイヤホンがこのC+E1です。
通信規格は高速で知られる最新バージョンBluetooth 5.0ではないものの、未だに多くのスマホやイヤホンでは一般的なBluetooth 4.2を搭載。また、LDS(Laser Direct Structuring)というBluetoothアンテナ技術を採用している点も特徴です。ドローンや、多くのスマホでも使われており、アンテナ面積を広げて通信強度を高める効果があります。
イヤホン単体の連続再生時間は3時間で、充電ケースを駆使することでさらに12時間(4回分)の追加利用ができるようになるそうです。
AirPodsとは異なり着脱による音楽の自動再生機能はありませんが、ボタンを押して音楽を再生/停止する機能と電話機能が備わっています。
詳しいスペックに関しては以下。
- Audio Signal:Stereo(ステレオ)
- Frequency Response:20Hz〜20KHz
- Bluetooth Version:4.2
- Bluetooth Range:≦10m
- Bluetooth Frequency:2.4〜2.48Ghz
- Wiress Antenna:LDS
- Charging Cupsule Port:Micro USB
- Microphone Sensitivity:-42dB±2dB
- EarBuds Battery:Up to 3 hours’ audio playback(3時間の音楽再生)
- Charging Capsule Battery:12± additional hours’ playback(12時間の追加音楽再生)
開封の儀
さて、それでは早速開けていきましょう!
梱包物は本体と、充電ケースを充電するためのMicro USBケーブル、取扱説明書(英語)。
イヤホン本体と充電ケースを取り出すとこんな感じ。鉄製のボルトのようなものが充電ケースです。少し変わったデザインですが、ぼくはこういうインダストリアルデザイン、嫌いじゃありませんよ。
ちなみに、サイズの異なるイヤーピースと、イヤーフックがついている点は嬉しいですね。C+E1は、スポーツ使用を意識しているようなので、装着感に力を入れている印象です。そしてこちらがイヤホン本体。
オレンジ色の方が主要イヤホンで、黄緑色の方がサブイヤホンと決まっているようです。指でつまむとこんな感じ。
接続方法と基本操作
取扱説明書に接続方法が書かれているのですが、うまく繋がらず少し苦戦しました。結果、10分ほどで初期接続は完了。
イヤホンに丸型の小さなボタンが付いてあり、そのボタンがイヤホンのペアリングや基本操作を司ることとなります。設定方法は以下です。
- オレンジ色のイヤホンを2、3秒長押しして電源を入れる
- 本体のLEDライトが赤と青に点滅開始
- スマホのBluetooth設定で「C+E1」を探してクリック(ぼくのiPhone上では「E1」という表記でした)
- 次に同じ要領で黄緑色の方のイヤホンの電源を入れて接続する
ただ、これだとイヤホン左右が単体で接続され、音がステレオサウンドになりませんでした。そこで、両方とものイヤホンが一度それぞれスマホに繋がったら、以下のステップで左右ペアリングをする必要があります。
- 左右の電源をオフにしておき、左右のイヤホンを再び長押し
- 左右ともに赤と青のLEDライトが交互に点滅し始めたらボタンを放す
- ボタンを放してしばらく待つと、青色の点滅になり自動で左右のペアリングが完了
一度この工程でペアリングが完了すれば、次回から左右の電源を入れると自動でスマホに繋がってくれますので、その後は比較的楽でした。
なお、基本的な操作方法はいたってシンプル。左右どちらの方で操作しても同じです。全てイヤホンボタンの1クリックで操作ができ、音楽再生中は再生/停止機能となりますし、電話の際には電話に出る/切る機能となります。
レビュー
1週間ほど、iPhone SEと連携させて使ってみました。なお、今回の判断の基準は「音質」、「つけ心地」、「使い勝手」です。
音質
音質は、予想していたほど悪くありませんでした。いや、どんなヒドい製品を想像していたんだと思われるかもしれませんが…。
愛用しているAirPodsと比較すると、音の鮮やかさに関してはAirPodsの方がしっかりしており、C+E1は各楽器の音と音域のメリハリが薄いような印象です。AirPodsが「3Dサウンド」だとすれば、C+E1は「フラット」とでも言っておきましょうか。深みがないんです。
その点を除けば、大抵の人にとってこのイヤホンでも十分音楽を楽しめるレベル。あまり音質を気にしない人であれば一瞬この違いに気づかないんじゃないですかねー。しかし、それはつまり音質を気にする人にとっては、あまり耐えられたものではないということと同義…。あくまで、AirPodsと比較すればという条件付きなのです。
また、いわゆる「カナル型(イヤーピースを耳に突っ込むタイプ)」なので、外のノイズをあまり拾わないという点はAirPodsより優れています。このカナル型の没入感が好きな人も多いんじゃないでしょうか?
つけ心地
つけ心地は正直あまり良くありませんでした。本体部分が大きいせいが、装着感は「ゴツっ」としています。
一応、イヤーピースはデフォルトのものを含め3種類変更が可能。ぼくの場合、イヤーピースはデフォルトのものでちょうど良いのですが、本体部分が大きいので軟骨に触れています。もっと奥に突っ込みたくて小さい方に変えてみるものの、本体部分が邪魔で耳に入りきりません。
これには個人差があると思いますが、人によっては長時間装着していると耳が多少痛くなってくるかもしれませんね。
ただ、本体部分が大きいので誤って手が触れてしまった時に引っかかって外れるというケースは起こるものの、外で利用していて自然にポロっというケースはまだ一度も発生していません。
使い勝手
使い勝手には関しては、良くもなく、悪くもなくといった感じ。
まず、良い点としては、充電が完了したらLEDライトが消灯するという点です。これはシンプルですが、良いですね。あと、金属製のケースのようなので、外装が丈夫なのも安心です。
悪い点としては、充電する際にはイヤホンを写真のように上向きにしないと正しく充電されないという点です。イヤホンの背面に充電端子が付いているため、この金具が充電ケース内部の端子に触れないと給電されない仕組みだからです。
特に写真のオレンジ色の方の側の充電スペースの方でたまにイヤホンがずれた状態で収納してしまうことがあり、気がついたら充電されていないケースがありました。正しく型にはめて、赤色LEDライトが点灯したことを確かめてから蓋を閉めましょう。
また、イヤホン本体のボタンが側面に付いているのも使いづらいなと感じました。これだと、ボタンを押す時にどうしてもイヤホン本体が耳からずれてしまうからです。このボタンをイヤホンの底に付けてもらえると、押し込むような形でボタンを押せるので、使い勝手は向上すると思いますね。
おわりに
総じて、なかなか良いイヤホンだと感じました。音質に関しても、AirPodsに比べればそれほど悪くないですし、カナル型が生む没入感もなかなか良い。ただ、つけ心地がもう少し良ければなぁ。
このC+E1は、Kickstarterの「Early Bird」価格では39.9ドル(約4480円)、一般市場価格は79.9ドル(約8980円)なので、完全無線イヤホンを初めて試す人にとってはお薦めできると思いましたね。完全無線イヤホンの使い勝手はなんとなく掴めますよ。
キャンペーンは2017年11月9日まで続けられているようなので、気になる人はキャンペーンペッジをチェック!
Doga(@DogadogaTv)